東北夢の桜街道

山形県

85番 東北銘醸(とうほくめいじょう)

「初孫」という名に込めた、磐石であれと願う酒造りの文化に酔える蔵

東北酒蔵街道

創業は明治26年(1893年)。廻船問屋を営んでいた佐藤家が「金久(きんきゅう)」という銘柄で世に送り出したのが始まり。その後、昭和の初めに、当家に長男が誕生したのを機に、みんなに愛され喜ばれるようにと酒名を「初孫」と改めた。
創業100年を迎えた平成6年(1994年)に、酒田市十里塚に新たな蔵を創り、酒造りを始めた。創業以来、天然の乳酸菌を活用した「きもと造り」による酵母育成法を行ってきたが、現在はすべての酒を「きもと造り」で仕込んでいる全国でも数少ない蔵。しっかりした旨さと深みのある味わい、そして飲んだ時のキレの良い後味を目指している。特に意識しているのは、料理との相性の良い酒。香りと味わいのバランスが良く、料理の味わいを引き立てるしっかりとした旨さを追求している。日本海から水揚げされる魚の刺身と初孫の魔斬(まきり)は絶妙のマッチングだ。

東北酒蔵街道 東北酒蔵街道 東北酒蔵街道
なんと忘れがたい銘柄名だろうか。「初孫」この名前から、このお酒を手に取った多くの人達は、何かしらの人生の節目や親しい人への想いを持ちながらに違いない。家業として酒造りを継承していく家族が、この名前を跡継ぎの誕生の喜びと共に自身の蔵の銘柄名としたのもうなずける。そんな家族を思い浮かべて、東北銘醸を訪問すると、まさに“企業”という佇まいにびっくりするかもしれない。元々、旧庄内藩酒井家の指導から酒造を創業したという経緯からか、堂々としていて、蔵の中の設備も酒田の酒造の見本であれ、という空気に満ちているように感じた。そして、それは「蔵探訪」と名づけられた酒造資料館を訪問した際に、益々強く感じられた。壁に飾られた大変な数の賞状、酒造りの工程の説明はもちろんの事、郷土料理とお酒の相性についての展示、酒席のマナーにいたるまで、考えられる限りのお酒を楽しむための知識がわかりやすく展示されている。試飲や販売のコーナーも充実。しっかりと知識を得た後で、手のかかる生もと造りにこだわった銘柄をたっぷり楽しむ事ができる。
平出)
日本海の砂丘地に広がるクロマツバヤシに囲まれた酒蔵です。恵まれた自然の中で、全量を「きもと造り」で仕込み、日本海の海の幸とピッタリな酒を販売しています。
所在地
山形県酒田市十里塚字村東山125-3
地図で確認する
交通機関
JR羽越本線酒田駅から車で15分
電話番号
0234-31-1515
FAX番号
0234-31-5588
ホームページ
http://www.hatsumago.co.jp/
酒蔵見学
10月~4月のみ(要予約)
試飲
有/無料 資料館にて
店頭販売
初孫 生酛純米酒
ネット販売
新酒発売予定
12月上旬
推薦銘柄
初孫魔斬/初孫いなほ/初孫祥瑞
日本酒以外の限定品
酒ケーキ、野菜の粕漬
駐車場
有/小型:15台
トイレ
男女別
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